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    • Contemporary Art 2.012展
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  • イスタンブール滞在記 5
    朝、目覚めるとすぐに窓をあけ天気を確認。曇り空だ。胸をなで下ろす。雨さえ降っていなければOK。最近、雨男になっていたので気が気ではなかった。

    ホテルの朝食は素朴なトルコの定番スタイルだ。飲み物、パン、ベヤズ・ペニルというギリシャのフェタチーズに似ているが味はとてもあっさりした白いチーズと黄色いエレメンタールチーズ、好物のオリーブの塩漬け、ゆで卵、キュウリとトマト、ヨーグルト、バターとジャム、甘いパウンドケーキなどのバイキング形式だ。ちなみにコーヒーは濃い目のインスタントのネスカフェ。

    トルコはギリシャ同様、粉を一緒に煮てつくるトルココーヒーかインスタントしかない。基本的に紅茶を飲む人が多い。どちらもとても美味しいし安い。

    イスタンブール市内にはトルコ料理の店以外ほとんど見かけない。どれも個人商店らしく味の濃いところがあれば薄味など味が店によって違う。世界三大料理のひとつと言われるだけのことはあるのか、ヨーロッパの大都市では必ずある中華もイタリアンレストランもほとんどない。タキシムなどの中心街ではスーターバックスやマクドナルド、KFC、ピザハットなどのファーストフードチェーンも見かけるが数はとても少なかった。

    朝食を終えると荷物が多いのでタクシーを呼んでもらう。送迎バス乗り場はタクシム広場にある。タクシー代は2人で10.5TLだった。トラムだと一回乗り換えるから一人3TLでタクシーと大差ない。

    イスタンブールは交通網が未整備なためかタクシーの量もハンパじゃない。フィアット製の黄色のボディーがミツバチのようにあちこちに走っている。ガソリンが高い割りに料金は安い。基本料金が2.5リラ程度。でもすぐにメーターは上がっていく。

    今回参加するイベントは「ISTANBUL ART FAIR /Artist2010」だ。

    W−AFPIAAPの招待を受けた。このグループは世界中のアーティストから作品を集めそれで平和の壁をつくるという活動をしている。愛と安心のテーマにぴったりだったのでメールで問い合わせたら是非パフォーマンスを、というのでこの日に至った。

    しかし招待と言っても旅費まででない。事前にスポンサー探しをしたが見つからなかった。仕方なく自費で資金を捻出、といっても借金だ。

    そろそろ首がまわらなくなってきた。まあ、そのときはそれまで。出来るところまで突き進むことにしている。人事を尽くして天命を待つ。インシャラー!

    創作活動を続ける一番の問題は経済的なことだ。いままで何回も助成金を申請しているが一回ももらったことがない。アサヒビール、ポーラ化粧品、朝日新聞、文化庁、、、。

    若くて学生とかだったら可能性はあるだろうが、歳くって学歴なしアカデミックな組織とのつながりも皆無な自分はほとんど助成金などはもらえないだろう。生活が成り立たず途中までいい線を行っても続かず筆を折るアーティストたちを数々見ている。

    それはそれでライバルが減るからいいかもしれないが、結局、長い目で見れば日本のアートへ対する需要や関心が増えないことにもつながるのだ。

    グチっぽくなってしまったので話を戻します。

    アートフェアなので画廊中心の展示会だが、自分の参加するグループはIstanbul Invisible(見えないイスタンブール)と副題を表した企画展示に出品。トルコ国内以外にもドイツ、オランダ、イタリア、スペインなどヨーロッパからも数多く参加している。

    渋滞の中、1時間ほどかかって会場に着く。TUYAPという国際展示場でアタチュルク国際空港より先で遠い。このあたりもかなり開発がすすんでいて近くに高層ビルのラマダホテルやマクドナルドがあり無国籍な商業地域と化している。

    昨日、半分以上のブースは準備ができていなかったのに今日来たらきれいに絵で壁が埋まっている。チェコのときもそうだが、こちらの国は仕事の進行とか過程はおおざっぱすぎるが最後はちゃんとまとまるのだからマカ不思議。

    日本では結果よりも過程とか進行状態の方が重要な感じがする。こちらは結果をよりよくするためには途中のことは気にしないようだ。と言っても日本人ほど組織的できっちりしている国はないけど。

    パフォーマンスは午後2時からだ。だんだん緊張感が高まってくる。人が増え始める。会場内にBGMが響いているので主宰者のセブジさんに上演中は止めてもらうよう会場側と交渉してもらい、2時から1時間止めてもらえることになった。

    上演時間が近づいてきたので準備を始める。ここには楽屋がない。その場で人目を避けて着替える。自分は納得すればストリートから舞台までどんな環境でも状態でもパフォーマンスをやるのがモットーだ。

    会場内のBGMが止まった。三味線奏者ワカンさんが先に行き音を出し始める。続々と人が集まり始める。

    今回のパフォーマンスの内容は基本的な構成にした。白い袋にはいって進み中からジェット風船を飛ばし、袋からでると自分で体にブルーテープを巻き付ける。このネタはデザインフェスタなど2003年頃からたびたび上演している。

    ただ今回は最後にひと工夫入れた。テープにがんじがらめになった格好でライブペインティングをするのだ。「愛」と「平和」の青い色の文字を漢字で書く。

    さあパフォーマンス、スタート!白い布袋にはいってゆっくりと観客のいる方へ進み始めた。

    無事、約30分ほどのパフォーマンス終了。でも途中、いきなり会場のBGMが飛び込んできた。海外は何がおこるかわからない。言葉もこちらの意図がちゃんと通じているとは限らない。とにかく何事も終わってみないとわからないのが海外公演だ。後から聞くにはどうも係員の引き継ぎがうまくいっていなくてBGMをかけてしまったようだ。

    それはともかくたくさんの人たちにお褒めの言葉をもらう。いつになっても喜んでもらえると今までの苦労も悩みもすっかりきれいに忘れてしまう。次は3日後、水曜にもう一回やる。

    セブジさんに終わってから食事に行こうと誘われたが、かなり疲れたのでホテルに戻ることにした。

    写真はアートフェア会場。このようなホールがもう一つある。とても大きな展示会だ。
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    パフォーマンス上演
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