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  • 資本主義の終焉の続き
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    壊れていく国立競技場(2015.03.24)



    AIIB(アジアインフラ投資銀行)に、オーストラリアも参加しそうだ。

    オープニングキャンペーンは3月いっぱいだから、まだまだ駆け込み表明もあるかもしれない。

    アジア市場でインフラに有利に参入できるのは魅力だ。

    そんなところで、日本とアメリカは、アジア開発銀行と世界銀行がある手前、蚊帳の外、裸の王様状態だ。

    不透明とか、いろいろイチャモンつけているが、本音は、ドルはずしと覇権崩壊の脅威にあるのはバレバレ。

    でもヤバイと思ったのか、22日、オバマ大統領は懐柔策を提案した。

    参考:オバマ米政権が中国側に対して、米国主導の世界銀行やアジア開発銀行(ADB)との共同出資事業を提案 http://news.goo.ne.jp/article/sankei/business/finance/sankei-ecn1503230006.html

    ロシアは今のところ参加表明はないようだが、なにか考えはあるのだろう。

    とかいっても、これも瀕死の資本主義への、ほんの少しの延命策には違いない。





    以前、書いたが、『資本主義の崩壊と歴史の危機』(水野和夫著 集英社新書)はおもしろい。

    資本主義の終焉 http://superblue.kilo.jp/aohitokun/?eid=432

    歳をとって記憶力がないので、自分のためにも覚え書きします。

    水野氏は、ローマカソリック支配のヨーロッパで、1215年ラテラノ公会議にて、それまで禁止していた利子を容認。

    それを資本主義のスタートとみる。(他には16世紀、18世紀産業革命との見方もある)

    資本主義は、成長しないといけないシステムで、いまのようなゼロ金利状態では、成り立たない。

    13世紀に始まった資本主義は、イタリアジェノヴァで儲けた金が、スペイン国王の事業に投資し、商業から金融へシフトする。

    これがきっかけでイタリアの凋落を招き、その資本は今度、オランダに移り、生産拡大。その金が、東インド会社に投資される。

    それで儲けがでなくなると、ナポレオン戦争に勝った、イギリスに投資され、産業革命で覇権国になる。しかしドイツとアメリカが工業国で台頭し始めると、アメリカに投資されイギリスは衰退。そして今、アメリカが覇権国家に。

    つまり、国が実体経済で稼いだ金を、利子を求め投資すると、その国は、衰退する歴史を繰り返しているのだと説明する。

    では、順番で行くと、今度は、中国が覇権国家になるかと言えば、水野氏は否定する。

    なぜなら民主主義は、価値感を同じくする中間層の存在があって初めて機能するといい、

    近代主権国家とは、資本と国民の利害が一致し、中間層を生み出すシステムで、

    中国が覇権国家になるためには13億人が、中間層にならないといけないので、一党独裁の中国政府には、それは維持できないと見立てている。

    また今は、市場を支配することが政治そのものになり、『富者と銀行には国家社会主義で望むが、中間層と貧者には新自由主義で望む』(ウイリッヒ・ベック『ユーロ消滅』)を引用。

    民主主義と資本主義は、別モノだとも述べる。

    1995年金融ビックバンまでは、国境のなかに住む国民と、資本の利害が一致していたから、資本主義と民主主義は衝突することはなかった。

    国民は、資本主義は、民主主義のなかにあって、適用ルールは同じだと勘違いしているだけなのだ。

    1995年以降は、IT革命で国境がなくなり、資本活動ができるようになって、その違いが顕在化した。

    つまり、資本家と国は、資本主義=『資本ぜったい成長主義』のルールで、中間層以下の国民の『人権中心の平等な民主主義』のルールで、ヒロ君みたいに同居しているにすぎないのだ。

    本著は後半になって、アート系にも関連する『蒐集(しゅうしゅう)』というキーワードが飛び出しビックリ。

    アートを仕事にする者にとって、とても示唆に富むヨーロッパ論を展開した。

    次回に続く。

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    日曜は天気がよかったので、母と兄のいる特老にお見舞いに行く。写真は近くに流れる荒川上流。長瀞ラインくだりで有名だ。近くには、天然氷のかき氷で有名な阿左美冷蔵もある。シーズンになると3時間待ち。
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