何度も書いててしつこいけど、自分の好きなチャンネルにナショナルジオグラフィックTVがある。
ライオンとかの弱肉強食ネイチャー番組を見ると、うううう、人間も動物だしなぁ、と日本の未来に危惧を抱かずにはいられない。
歴史物、ネイチャーもの、宇宙ものなど取材と映像が素晴らしい。空母や原潜を解剖する軍産複合体応援プログラムもあるがそれはそれ。
最近、見た中にインディアンのダコタ・スー族のシッティング・ブルvsカスター将軍の話がある。
南北戦争や西部劇で有名なカスター将軍は当時の西部開拓者たちの英雄だった。ところが1876年、先住民たちとのリトルビッグホーンの戦いというのがあって、彼らインディアンのゲリラ戦法(バッファローを仕留める方法だった)の前でカスター隊は全滅してしまう。
マスコミ(当時は新聞)はこの敗戦の屈辱を隠すため、戦いに参加してもいない先住民戦士タタンカ・イヨタケをシッティング・ブルと呼び悪党のリーダーに仕立てあげ、さかんに新聞に登場させた。
カスター将軍vsシッティング・ブル(座れる猛牛)の対立構図にして白人たちの視線と真実をそらせる今、日本で流行している、えん罪報道。
白人たちの憎しみをあおり立て、気持ちをますますインディアン憎しへと誘導する。後には映画で先入観がますますブラッシュアップ。頭の皮をはぐとかいって全てのインディアン=野蛮、残忍というイメージが植え付けられていく。
自分も小さい頃、ララミー牧場とか西部劇を見知って、インディアンが白人捕虜の頭の皮をはぐっていうことを本当に信じてたしな〜、怖いよねマスコミ。
そもそもこの戦いの発端は、カスター隊がインディアン居留地に侵入し金鉱を見つけたことによる。
白人は、金鉱をぶんどるためにすでに締結してあったインディアンとの領土協定を一方的に修正し、押しつけようとした。
しかし先住民族はそれに応じなかった。
なぜならインディアンたちはバッファローなどで生活する狩猟民族なので土地を私有するという概念はなかった。例えば空気を私有する、みたいな感覚?!
遊牧民やロマ族もそれに似ている。そのうち空気も企業に買い取られるのかも知れないけど、、、
文化の違いだ。現在までもそのスキームは変わっていない。外交は言わずもがなマスコミ戦略しかり、負け方しかり。
第二次世界大戦、ヴェトナム戦争、湾岸戦争、イラクのフセイン、アフガニスタン侵略などなど。(懲りもせず次の標的はイランらしいが)
「世界を牛耳る支配層」は、常にそういう、とてもわかりやすい構造なのだ。
そこで今、問題になっているTPP(突然、パッと見えた、パンチラ、こと環太平洋パートーナーシップ)もその構図と似ている。
風評だけで推量するのは裁判所だけで充分だけど、日本人もインディアンと同じ扱いなのかも知れない。
ちなみに米英は判例法主義(不成文憲法国家)で、日本は成文法主義。
専門家じゃないし難しいことはわからないが、アメリカやイギリスは過去にあった判例を基準に判決を下す(ちなみにニュージーランドやイスラエル、サウジアラビア、ヴァチカンなども不成文憲法国家)。
だからアメリカは法律におおまかな決まりしかないそうだ。逆に日本は憲法以下、法律など規則がこと細かく決まっていて、それから逸脱したら罰せられる。
この文化の差は前のブログに書いたように宗教に由来するのは明白だ。
なにせ、ユダヤ教には人生の法律みたいなタルムートや旧約聖書があるし、キリスト教は新約聖書、モスリムはコーランが聖典だからそれ以外に明文化された規則は認められないのだろう。
つまりアメリカなどは法律など臨機応変に拡大解釈したり、変更することにこだわりがない。
日本は法律遵守。改憲問題がずっと議論されているのもこのためだ。
だから、アメリカは日本などの決まりを守るのが好きな国には、事前に成文化して逃げ道をふさいでおく。
それはネットでいろいろ読むとTPPの中にあるISD条項やラチェト条項だ。
ISD条項とは、Investor-state dispute、つまり意訳すれば企業国家間訴訟許諾みたいな意味。これは簡単に言えば海外投資家が不利益を被ったら相手国に異議申し立てできる、という決まり。
ラチェット条項は一度開いた門戸は閉じてはいけない、という決まりだそうだ。
まあ、日本は以前、アメリカ側に領事裁判権を認め、関税自主権がない日米修交通商条約という不平等条約を結んだことがある。
これも消極的な岩倉具視などの有志と孝明天皇のおかげでいったんは防げたが、当時、日本総領事だったハリスが、清とアヘン戦争をしていたフランスとイギリスが日本に攻めてくるぞ〜、アヘンが流入するぞ〜、いまアメリカと仲良くしておかないとヤバイぞ〜って脅かして締結させたのだ。
学校ではこれらを含めて明治維新といって日本開国だった。そういう意味じゃ菅元首相がいった平成の開国も言い得てる。
海外で経験ある方もいると思うが、在外大使館や企業なんてなんのコネやカモネギをしょっていない同胞日本人に冷たいこと冷たいこと。
最近、海外で発表する機会が多いけど、自分みたいな無名の現代美術家なんて日本の大使館関係者や企業から見向きもされない。というかそんなことを期待することから、おこがましいってか。
もちろん中には親切な方もいらっしゃると思います。ただ自分があまりにもフリーダムなんでいい経験が少ないだけかもしれない?!
現地のディレクターが、他の国の展覧会だと無名な作家でも大使から率先して見に来てくれて企業もスポンサーしてくれるそうだけど、なんで日本人ってまったく無視するんだ?!ってあきれていた。(現代美術の理解がなさすぎるせいもあるけどね)。
あ〜あ話がそれた、愚っ痴ゆ〜ぞ〜、すいません!
話を戻すと、日本はこの件はペーパーに書いてないからおかしい!といくら言ったってアメリカ側は、自国企業の利益選抜クマさんチームみたいな組織。
えっ、だから!?それはそれ、不満があるならあっちの密室で話し合いましょう。って、デカイ体で訴訟には百戦錬磨、舐めダルマの交渉相手にまくしたてられ、おだてられペロペロ飴ムチ攻撃に自国の利益を守るため身を挺して渡り合える政治家や官僚が今、政府にいるか?!
できるんだったらTPPに参加したっていいと思う。チョウチョウハッシ、カンカンガクガク、ブンブクチャガマやりやって日本の発展に尽くして欲しい。
昔のサムライだったらできたかも知れない。だから彼らは今でもリスペクトされている。宮本武蔵や赤穂浪士みたいな人たちがよみがえったら面白い。
でも今日の平和福神漬けされた日本政府チームじゃ無理無理マイマイカブリ、カタツ無理!
ハワイで第二のパールハーバーにならないように、私、祈ってます〜♪
