なんて今日はいい天気なんだろう。
ところが自分がパフォーマンスをした9日に限り大雨だったのだ。
2月に個展をやったときもパフォーマンスの公演日は寒くて雨空だった。
あおひと君の名が廃れる。
そんな中でも思ったよりも多くのお客さんが来てくれていつも感謝の念がたえません。
今回の構成はいつもの動きだけで作るあおひと君の世界とは変えて語り中心の内容だった。
先回、あつぎ青春劇場で後半に企画したトークショウが思いの外、好評で自分の話もあながち悪くないという自信も得たことが今回の内容につながった。
戦後日本の美術史やアンダーグランドな世界の活動は意外と知られていない。
特にパフォーミングアーツの世界は記録も少ない。
そんな状態だがかなりのアーティストが登場しそれなりの内容のある公演を行っていたりする。
自分と志賀さんがそのあたりの話題を語り合う。
そんな中、突然タイマーが会場に鳴り響く。
すると自分はおもむろにビニールテープを取り出しタイマーを巻き始める。
DJユニコ氏が登場、美しき青きドナウのLPをポータブルレコードプレイヤーで流し始める。
とうとうと語る志賀さんの横で自分はあおひと君の衣裳に着替え始め、いつもの青テープぐるぐる巻きパフォーマンスを行う。
志賀さんも自分もDJも自分の世界に埋没し自らの仕事を黙々とこなす。
終了後、三者三様の動きと雰囲気がとても面白かったとご好評をいただく。
当初、語り中心なのでいつもの音楽はなしでその代わり自分でレコードでもかけながら、と思い、ヤフオクでポータブルレコードプレイヤーを購入。
曲は中古レコード店をめぐり100円コーナーで青に関する曲を探す。
名前か曲名に青が入っていればOK,内容に関係ない無作為な選曲だ。
チェッカーズ「ブルーレイン」、舟木一夫「ブルートランペット」、あおい輝彦「水鳥たちの季節」、森田公一とトップギャラン「青春時代」、さとう宗幸「青葉城恋唄」、井上陽水「青い闇の警告」などなど
100円だとあまりなかったのでミドリと水色も加えた。
例えば天地真理「水色の恋」、三輪車「水色の街」、ルネ「ミドリ色の屋根」、畠山みどり「人生街道」とか。
それをピンキラ展の出品作家でもある内山ユニコ氏に話したところ急遽DJ参加を申し出てくれた。
内山ユニコ氏ホームページ
彼は歌謡ポップのDJも経験しているとのことでかなりのレコードを所持。
ブルーハーツやブルーインパルス、タイガースの「青い鳥」などレア版もあって充実した。
中でもヨハン・シュトラウスの美しき青きドナウは垂涎の一曲だった。
小学校1〜2年くらいのころ、遊び友だちの家にいくとレコードプレイヤーなるものが鎮座しクラシック名曲全集などが本棚に並んでいた。
記憶の片隅に美しき青きドナウを聞いたとき体に電流が走ったような感動に体全体、包まれた自分がいる。
それ以降、すっかりクラシック音楽の虜になり学校帰りにはいつも彼の家により、全集を片っ端から聞いた。
「美しき青きドナウ」の感動はすぐにべートーベンやチャイコフスキーやドボルザークなどに取って代わったが記念すべき一曲なのは変わりない。
今となってはその曲自体は、商業的に作られた聞きやすい旋律で例えば、隣のミヨちゃんのような初恋の思い出のようなものだ。
数十年たって一昨年、ハンガリーの首都ブダペストのオペラギャラリーに招待され、本物のドナウ川を間近に見ることとなる。
翌年にはベオグラードで再びドナウ川に会う。
自分はその不思議な巡り合わせにしばし神の存在を感じずにいられなかった。
初恋と言えば、パフォーマンスも終わり歓談していたときユニコ氏がセーラー服と機関銃をかけた。
すると誰ともなく薬師丸ひろ子タイプは初恋の女の子だよね、という意見がでた。
あの顔立ちは小学生の頃の男子には耐え難い色気がある、という話で盛り上がった。
小学生くらいだとどうもすっきり美人タイプより丸ポチャ系に惹かれると意見が一致する。
どーでもいいことだけど(笑)
しかし、自分もそうだが、絵を描いている人たちはみな、食っていくことと生活を成り立たせることに四苦八苦している。
本来なら作家活動だけで生きていかなくてはならない。
日本はそれを許してくれない。
アメリカやヨーロッパはまだマシだ。
絵はもっと売れるし公共機関の助成金やエンジェルも多い。
このあたりの自分の考察は次回に書くとする。